会長挨拶
日本集中治療学会第3回北海道支部集会学術集会を、2019年8月31日(土)に、札幌コンベンションセンター(札幌)にて、開催させていただきます。今回のテーマは「INTENSIVIESTの価値、その役割を考える」といたしました。病院、特に急性期病院での中央診療部門の中核を占める集中治療室は、今ではその心臓部と言っても過言では無く、その医療スタッフの活躍無くして、病院は存続しえないと言ってよいでしょう。
教育講演とし、香川大学 救急災害講座教授 黒田泰弘先生と 藤田医科大学 保険科学科教授 森山和広先生にお願いしました。ご存知のように黒田先生は、神経集中治療の第一人者でいらっしゃり、最近本邦でも始まったハンズオンセミナーと神経集中治療の将来を熱く語っていただけると思います。 森山先生は、血液浄化の第一人者でいらっしゃり、やはりこの領域の最先端のお話を伺えると思います。ランチョンセミナーでは、横浜市立大学集中治療部長 大塚将秀先生と岐阜大学高次救命治療センター准教授 岡田英志先生にお願いしました。 それぞれの先生方の長年の研究に基づき、大塚先生からは人工呼吸、岡田先生からは血管内皮傷害について、ご講演いただく予定です。シンポジウムは、医師領域については、「集中治療医のありかたを考える」、看護師領域では、「クリティカル領域における看護師の役割拡大とチーム医療」というテーマで行われ、活発な議論が期待されます。また、CEセミナーも平行して行われ、5人の演者の方々から、極めて有用なテーマでご講演いただきます。CEのみならず、多くの関係者にとって、勉強になるものと思います。
今回も、54演題と多くの方々から応募いただき、改めて感謝申し上げます。その内訳は 医師25、看護師10、臨床工学士13、理学療法士5 学生1 と多岐に渡っており、改めて多職種の協力のもとに、集中治療が成り立っていることを実感させられます。優秀演題セッションも、それぞれの職種の方で構成されています。このように、この学会が、講演や発表を通し、それぞれの職種の方々が、集中治療での自分たちの価値、またその役割を考える良い機会になることを祈念しております。それでは、引き続き皆様のご指導、ご鞭撻よろしくお願い申し上げます。
2019年7月吉日
日本集中治療学会第3回北海道支部学術集会
会長 森本 裕二
(北海道大学大学院医学研究院 麻酔・周術期医学教室)